認知症
認知症とは
認知症とは、何らかの原因で記憶、学習、判断する能力(認知機能)が次第に低下して、日常生活に支障をきたす状態のことです。
高齢化社会に伴い、認知症患者数は急増しています。65歳以上の10人に1人、85歳以上の3~4人に1人が認知症だといわれています。
認知症患者さまとご家族ができるだけ元気に平穏に生活できるよう、早期発見し、対処することが大切です。
認知症の原因
認知症のほとんどは加齢による脳の病的な老化現象、その次に脳の血管異常、これらの合併が原因で発症します。
認知症の原因はこの他にも複数あり、それらの診断には専門的な判断が必要です。
代表的な認知症:アルツハイマー型認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症、脳血管性認知症、慢性硬膜下血腫、正常圧認知症、甲状腺機能低下症など
認知症の症状
認知症の症状は中核症状と行動心理症状(BPSD)の二つに分かれます。
中核症状-記憶障害(新しいことが覚えられない)、見当識障害(時間、場所、人の名前がわからない)、遂行機能障害(段取りが悪くなる、今までできた家事ができない)、失語(言葉が出ない、間違える)などがあります。
行動心理症状(BPSD)-不眠、不安焦燥(小さいことを気にしすぎる)、うつ状態(元気がない、好きなことに興味がなくなった)、興奮・暴力(急に怒りっぽくなった)、幻覚(人が見える)、妄想(誰かに財布や通帳を盗られたと訴えるが、実際はちゃんとある)などがあります。
こんな症状ありませんか?
ご自身やご家族に以下の症状がいくつか当てはまる場合、認知症の疑いがあります。「年齢だから仕方がない」と放置せずに、必ず早めに検査を受けるようにしましょう。
- 電気の消し忘れが多い。
- 財布をどこかに置いてきてしまう。
- テレビに出てくる有名人の名前を思い出せない。
- 人との約束をよく忘れる。
- 気持ちが沈む、周囲に関心を示さない。
- 大好きな趣味があったのにやらなくなった。
- ささいなことを心配したり恐れたりする。
- ささいなことで怒りだす。
- 道に迷うことがある。
- 会話がうまくできなくなった。
- 着替えがスムーズにできない。
- 「誰かに物を盗まれた」など、妄想がある。
- 徘徊や目的のわからない行動が目立つ。
- 夜に眠らず、家の中を動きまわる。
認知症の診断
症状を確認した後、認知機能検査と神経学的合併症を診察で確認します。必要に応じて血液検査、頭部CTあるいはMRIを確認いたします。
(頭部CTあるいはMRIは近くの医療機関で実施します。他院で実施した頭部CTあるいはMRI画像CDをお持ちの方は診断の参考となりますので、ぜひご持参ください)
MCIスクリーニング検査
プラス(自費診療)
MCIスクリーニング検査プラスは2022年4月から新たに始まった検査サービスです。
アルツハイマー型認知症は、蛋白の老廃物アミロイドβが脳の神経細胞に蓄積して、神経細胞に障害を与える事で発症します。MCIスクリーニング検査プラスはアミロイドβの蓄積を抑える物質や、アミロイドβが蓄積する前の危険因子とされる血管の損傷や炎症に関連する物質を総合的に測定して、アミロイドβの蓄積のリスクを評価いたします。
ご注意
MCIスクリーニング検査プラスはあくまでも参考であり、将来のアルツハイマー病発症の有無を決定付けるものではありません。認知症の発症には加齢に加え、高血圧や糖尿病などの生活習慣病がリスク因子と言われています。生活習慣の改善がアルツハイマー型認知症の発症を防ぐことが、大切です。MCIスクリーニング検査プラスを受け、リスクを知り、予防に繋げましょう。
費用:22,400円(税込)
検査は採血で月曜から金曜日に実施されます。土曜日はできません。
検査には事前の予約が必要です。検査結果の報告までには3週間程要します。
認知症の治療
認知症の症状を一時的に緩和し、進行を遅らせるお薬による治療があります。認知症の症状に合わせてお薬を調整します。認知症を発症した高齢者の方の多くは、既に複数のお薬を服用され、その整理に悩まれていらっしゃいます。
当院では多くなったお薬を整理しています。さらに、介護保険サービスの受給を後押しします。認知症のことでお困りでしたら、お気軽にご相談ください。
グルタチオン療法について
当院では、認知症やパーキンソン病の患者さま向けにグルタチオン療法を実施しております。この治療により認知症に伴う意欲低下などの行動心理症状の緩和に効果があります。
グルタチオン療法は予約制で、事前の診察が必要です。
グルタチオン療法とは
グルタチオンは人間の体内に広く分布するアミノ酸化合物です。グルタチオンには強力な抗酸化作用(細胞の錆びつきを防止する作用)があり、全身の細胞の働きを助けます。グルタチオン療法は古くから解毒や肝臓の保護に用いられていました。グルタチオン療法はパーキンソン病などの神経疾患に欧米で広く応用され、効果を上げています。近年では認知症の治療法の一つとしても応用され始めています。
期待される効果
認知症、バーキンソン病などの神経疾患の症状の緩和。健常者の倦怠感、背部筋痛、線維筋痛症、手足のシビレなどの緩和など。
有効期間:治療効果が発揮される期間は数日から一か月程度と個人差があります。初回から効果が発揮されず、継続的に投与することで効果が発揮されることが多いようです。
投与量
治療効果が発揮される投与量にも個人差があります。
投与方法
治療は注射または点滴で行います。投与時間は20分程度です。経口投与はできません。
副作用
グルタチオン療法は安全性の高い治療法ですが、リウマチなどの自己免疫疾患を有している方に持続的低血糖が出る可能性が報告されています。低血糖時には動悸、冷や汗、空腹などの症状があります。
費用
投与量により費用は異なります。一回投与、3,000円(税込)から6,000円(税込)程度です。グルタチオン療法は健康保険が適応されない自費診療です。
メリット
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デメリット
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